脳を活性化できる語学学習
高齢者にとって深刻なのが脳の機能が衰える認知症です。
認知症の他にも、物覚えが悪くなってきたり考え方が偏って意固地になってしまったりといった機能的な衰えは多くの高齢者が直面する問題となっています。
脳も体の筋肉と同じく、使わなければどんどん錆びついて能力が低下していってしまいます。
脳を活発に動かすためには、いつも同じような使い方をするのではなく普段の生活ではあまり使用しない部分を意図的に動かすということが有効な方法となります。
そのための方法として大変おすすめになるのが語学の学習です。
研究者によると外国語の学習をするということは「脳をトレーニングジムに通わせるようなもの」というほど効果が高く、飛躍的に脳内の動きを活発化させる効果があります。
海外でも認知症の予防に語学の学習は多く推奨されており、60歳以上になってからそれまでほとんど触れたこともなかったような新たな語学を習得したというような人も続出しています。
高齢者のための語学学習法
東京オリンピックの招致決定から、今日本国内では英語教育のためのビジネスが数多く登場してきています。
またシニア世代でもそうした流れに乗って今からでも英語の習得をしたいと希望する人が多く見られるようになっていることから、市民教室など公的施設でも定期的に教室が開催されるようになっています。
もしこれから英語など語学習得を希望していて、かつ現在の語学力に自信がないという人ならまずはそうした「シニア向け」とうたってあるところから受講するのがおすすめです。
学校教育での英語の場合、どうしてもテストを前提とした読み書きが中心になりますが、シニア向けの教室の場合は全く逆で発声や聞き取りを重視した教室になっていることが特徴です。
英語を習うならやはり会話ができるようにならないと意味がありませんから、まずは聞きなれない英語の「音」に慣れ、声帯をそれ用に使えるようにしていきます。
通信講座などでも英語学習はできますが、できれば実際に発音をしている人と対面できる会話式の講座を選んだ方がよいでしょう。
在宅ワークにも役立つ実用的な技術
英語学習は脳のエクササイズだけでなく、広い場所で使用ができる便利なスキルです。
シニア向け教室で英語をマスターされた方の中には、その語学力を生かして在宅の翻訳ワークを行ったり、旅行者向けのガイドの仕事をされていたりする方もいます。
東京オリンピックのために外国人向けのガイド人材は今後多く必要とされることでしょうし、仕事でもボランティアでも活躍できる場所はどんどん広がっていきます。